地方の自動販売機のラインナップ
地方の自動販売機のラインナップ傾向
世界的に見ても群を抜いて自動販売機の多い日本において、自動販売機の設置台数は、首都東京を含めた全国の自動販売機の平均設置台数を約10倍という大差で圧倒的上回る沖縄を除けば、全国的に大きな差はなく、誤差の範囲内の差しかないことから、全国どの地方であっても自動販売機が設置されていると言っても過言ではないでしょう。
設置台数においては東京と大きな差のない各地方ですが、大手飲料メーカーの設置する飲料の自動販売機が最も多い点では東京と変わらないものの、それ以外の自動販売機のラインナップ傾向は異なっており、地方の飲料メーカーが自社製品であるご当地飲料をラインナップした自動販売機を設置することもあれば、観光地で特産品をラインナップした自動販売機もありますし、食料品の生産地や加工場付近では、無人販売所等に生産品や加工品を販売する自動販売機が設置されている場合もあります。
地方の自動販売機は実益を求める
需要の絞り込みや新規需要の掘り起こしなどを目的とした、市場調査的な側面が色濃く実験的なラインナップが多い東京の自動販売機に対し、地方の自動販売機は、地域住民の嗜好を把握しやすい地域飲料メーカーの商品がラインナップした自動販売機や観光地の特産品をラインナップした自動販売機など、商品の販売を主目的としたラインナップの自動販売機が設置されているのです。
つまるところ、地方の自動販売機は東京に設置される都心の自動販売機のような、市場調査的な意味合いは薄く、既存の商品をベースとしたラインナップの自動販売機の設置によって利益を上げることを目的とした、実益を求めてのものであると考えられ、収入源の一つとして機能することが期待されていると言えるでしょう。